
ソーラーカーポート、実際設置にいくらかかるの?
太陽光発電の新しい選択肢として注目されるソーラーカーポートですが、まだまだ情報が少ないのが現状です。「カーポートの上で太陽光発電出来るのは分かったけど、結局相場はいくらなの?屋根に太陽光発電パネルを載せるのとどっちがいいの?」という方も多いのではないでしょうか。
そこで!この記事ではソーラーカーポート施工会社社員が厳選!!
- ソーラーカーポートの設置価格
- 屋根太陽光パネルとの費用比較
- ソーラーカーポートの維持費
- 導入後に削減できる電気代シミュレーション
など、ソーラーカーポートにかかる費用やお得情報をまとめてお届けします!
ソーラーカーポートにまつわるお金のギモンをまるっと解消しますので、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
ソーラーカーポートの設置価格
サイズごとの価格目安
それぞれの一般的な価格をまとめた表がこちらです。
| 1台用 | 2台用 | 3台用 | 4台用 |
|---|---|---|---|
| 150万円~ | 200万円~ | 260万円~ | 330万円~ |
上記の価格はあくまで目安です。
ソーラーカーポートの設置価格は条件により大きく変わりますので、一概に高い・安いと比較することはできません。
ソーラーカーポートの価格に幅がある理由
ソーラーカーポート設置時には、
ソーラーカーポート本体の価格+施工費用
がかかります。
ソーラーカーポート本体の性能と施工品質が最終的な価格に影響するため、設置価格に差が生まれるのです。
価格に関わる具体的な条件の例としては、以下のようなものがあります。
- カーポートの材質
アルミ製とスチール製が一般的です。アルミ製のほうが費用が高くなる傾向があります。 - パネルの搭載方式
ソーラーカーポートにはパネルの搭載方式が2種類あります。パネルとソーラーカーポートが一体になった「一体型方式」と、パネルをカーポートの上に後付けする「後付け方式」です。一般的には「後付け方式」の方が安価になる傾向があります。 - パネルの性能、搭載枚数
ソーラーカーポートならではの両面発電パネルは魅力的ですが、コストが上がります。カーポートのサイズが大きくなればパネル搭載枚数も増えますので当然価格は高くなります。 - 耐雪仕様
ソーラーカーポートは最大で100cm~150cmの耐雪性能を持つタイプもあります。積雪のある地域では耐雪仕様のソーラーカーポートを選択しましょう。 - 設置箇所の整備の必要性
ソーラーカーポートの設置には支柱を駐車場に固定する作業が含まれます。 - パワーコンディショナーの種類
太陽光発電に必須となるパワーコンディショナーも、容量や機能によって価格に差があります。 - 建築申請や補助金申請代行などの付帯サービス
補助金申請などは手間のかかるもの。施工会社の中にはこうした申請手続きを代行してくれるものもあります。
いかがですか?これだけでも様々な要素が関わっていることが分かりますね。
ご自身に合った機能を備えたソーラーカーポート導入にはいくらかかる?
正確な金額を出すには施工会社に見積りを取るのが一番確実。
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0円ソーラーカーポートは本当に0円で設置できる?
ソーラーカーポートをネットで調べていて、「0円カーポート」というフレーズを見たことはありませんか?
初期費用 / 実質0円
こういったサービスにはソーラーカーポートの設置に費用がかかるものと、設置費用は必要としないものがあります。
PPAモデル/リースモデル/第三者所有モデル
「初期費用0円」というフレーズを用いたサービスの場合、設置費用はかかりません。
「初期費用0円」を掲げている会社のほとんどは、設置費用を全額負担する代わりに、設置したおうちと各モデルに沿って10年~20年の契約を交わします。
太陽光発電で得られた電気の所有権を得たり、設置した家庭に月々のリース料金を支払ってもらうことで設置費用を回収する仕組みです。
そのため、太陽光発電導入にまとまった費用を用意する必要はありませんが、設置を頼んだ会社へ長期間継続的にお金を支払うことになります。
契約によっては蓄電池を設置できないことがありますので、防災対策として太陽光発電導入を検討している方は要注意です。
光熱費削減分でペイする
「実質0円」というフレーズを使用している会社は、ほぼ確実に設置費用がかかります。
こちらはソーラーカーポートを購入し、自己所有する一般的なサービスです。
それではなにが「0円」なのでしょうか。
それは、「長い目で見ればプラスマイナス0円」ということ!
太陽光発電で得られた電気を自家消費や売電に回すことで光熱費を削減でき、結果的に10~15年ほどで設置費用をペイできる=「実質0円」という論理です。
一瞬悩んでしまいますが、言われてみればそうとも言えますね。
お得なのはどっち?屋根太陽光パネルvsソーラーカーポート
屋根太陽光パネル設置の価格目安
太陽光発電といえば真っ先に挙がるのが屋根太陽光パネルです。
2024年度のデータによると、屋根に太陽光パネルを設置した時の平均費用は28.6万円/kW(新築の場合)です。
※参考:資源エネルギー庁「太陽光発電について」12,2024https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/100_01_00.pdf)
住宅用太陽光発電の一般的な容量として4kWで計算すると、最終的な設置にかかる費用は
28.6万円×4kW=114.4万円
ということになります。
一方で、「ソーラーカーポートの設置価格」でお話ししたように、ソーラーカーポートはサイズによって150万円~400万円ほどの設置費用がかかります。
土台となるカーポートの費用が掛かるため、屋根に太陽光パネルを設置するよりは費用は高額になりやすいといえます。
屋根太陽光パネルとソーラーカーポートのメリット・デメリット
それでは、設置価格から屋根太陽光パネルのほうがソーラーカーポートよりコストパフォーマンスが優れていると判断して良いのでしょうか。
ふたつのシステムのメリットとデメリットを紹介します。
屋根太陽光パネル
- 設置費用が比較的安価
- メーカーや施工会社の選択肢が多い
- 屋根に断熱効果も
- 設置には足場を組む必要があり、工事が大掛かりになる
- 屋根の総重量が増えるため、住宅の耐震性が落ちる
- 点検やメンテナンスが難しい
・ソーラーカーポート
- 駐車スペースを有効活用できる
- カーポートとしての機能(雨をよける、車を守るなど)も備える
- 両面発電パネルなどの選択肢があり、発電効率に優れる
- 設置費用が高額
- 発電効率が周囲の建物に影響されやすい
- 固定資産税の課税対象となることも
太陽光発電は導入後永くおうちを助けてくれるシステムです。
賢い導入のためには、設置価格以外の部分にも目を向けて選ぶことが大切!
ご自身にどちらの太陽光発電システムが向いているのかは、屋根太陽光パネルとソーラーカーポート、どちらも知り尽くしたプロに相談するのが確実です。
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ソーラーカーポート設置後にかかる維持費と注意点
固定資産税
- ソーラーカーポートの発電容量が10kW以上
もしくは
- ソーラーカーポートの3面以上が壁面で囲われている(外気分断性)
- 地面に土台が固定されている(定着性)
- ソーラーカーポートで車両整備などの作業を行うことができる(用途性)
上記3つのすべての条件に当てはまると固定資産税の課税対象になります。
ソーラーカーポートは必ず柱を地面に固定するので、「定着性」は全ての事例に当てはまります。課税対象になるかどうかは主に「外気分断性」の判断が下りるかどうかに左右されるでしょう。
ソーラーカーポートの周囲が塀や住居の外壁に囲まれている場合は注意が必要です。
パワーコンディショナー(パワコン)の保証期間
パワコンの保証期間はメーカーによって異なりますが、一般的に5~15年ほどです。
ソーラーカーポートはカーポート本体とパネルの保証期間が分かれていることが多く、カーポート本体は10~15年ほど、太陽光発電パネルは15~20年ほどの保証期間が一般的です。
パワコンとは、太陽光発電システムで発電した電気を家庭で使えるように変換する機器のことで、パワコンが壊れてしまうと太陽光発電は利用できなくなってしまいます。
通常パワコンの寿命は太陽光パネルより短くなりますので、維持費としてパワコンの買い替え費用(30万円~)が発生することは、考えなくてはいけません。
太陽光発電効率の維持はメンテナンスが鍵
太陽光発電は、パネルの性質上導入後少しずつ発電効率が落ちていきます。
経年劣化のほかに、外部要因として
- パネル表面の汚れ
- パネルの破損
- パワコンの故障
などが発電効率の低下にかかわります。
これらを予防するには、おうちの太陽光発電システムの定期的な点検・メンテナンスが大切です。
実施内容にもよりますが、点検・メンテナンスにかかる費用は約 4.1 万円程度とされています。
※費用参考:経済産業省『令和7年度以降の調達価格等に関する意見』(https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/20250203_1.pdf)
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ソーラーカーポート導入!購入費用の元は取れる?
電気代シミュレート
2台用ソーラーカーポートの発電容量平均は約5.31kWです。(※1)
5.31kWの太陽光発電システムが作れる年間の電力量は
1,215kWh/1kW×5.31kW≒64,52kWh(※2)
これをもとにして、余剰売電比率が約70%(※3)、発電した電気の自家消費率を残りの30%とすると、
現時点でのFITを加味した売電価格は
(6,452kWh×70%)×24円/kWh=108,384円(最初の4年間)
(6,452kWh×70%)×8.3円/kWh≒37,483円(残りの6年間)(※4)
となり、FIT期間中の売電総額は658,434円です。
卒FIT後の売電価格平均を10.1円kWh(※3)として、
卒FIT後の年間の売電額は(64,52kWh×70%)×10.1円≒45,612円になります。
自家消費として削減できる年間の電気代は
(64,52kWh×30%)×27.45円/kWh≒53,132円(※5)
2台用ソーラーカーポートの価格相場は200万円~ですから、約20年で回収することができる計算です。

※年間のパネル劣化率を0.5%として計算しています。
少し長いと感じましたか?
たしかに、ソーラーカーポートは初期費用が比較的多くかかるため、単純な初期費用回収期間を見ると費用対効果はあまり良くないと感じてしまうかもしれません。
しかし、それを補う投資効果がありますのでご紹介します!
売電・自家消費以外の設備投資としての考え方
防災対策
太陽光発電システムがあれば、災害時に停電が起こったとしても自家発電で電気を賄うことができます。
屋根太陽光パネルより住宅への災害リスクも少なく、もしもの時の安心として機能します。
自家用車の価値を守る
ソーラーカーポートは名前の通りカーポートとしての機能も持ち合わせています。
屋根があることで、雨やあられなどの悪天候や、鳥の糞から自動車を守り、紫外線による塗装の劣化も防ぎます。
結果として自家用車の価値を長く守ることができるのです。
資産価値の向上
太陽光発電システムの設置は住宅としての資産価値を向上させます。
次世代型省エネ住宅であるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の認定基準にも、「再生可能エネルギー利用設備の導入」が必須項目として挙げられています。
FIT期間が残っていればさらに資産価値は上がりますが、期間が過ぎてしまっていたとしても、質の良い太陽光発電のあるおうちは付加価値になるでしょう。
ZEH基準へのリフォームも行えば、税制優遇やBELS(省エネ性能ラベル)の高評価を受けることが出来、相乗効果でメリットを受けられます。
太陽光発電と断熱リフォームをセットでするならキャッツにお任せ!
(※1)参考:GCストーリー株式会社プレスリリース(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000096566.html)
(※2)環境省『令和元年度再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報等の整備・公開等に関する委託業務報告書』(https://repos.env.go.jp/web/data/reportdetail/r01)を参考に1kWあたりの太陽光の予想年間発電量平均を約1,215kWhとした場合。
(※3)参考:資源エネルギー庁「太陽光発電について」12,2024(https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/100_01_00.pdf)
(※4)FIT価格は資源エネルギー庁発表データ(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/data/shokitoushi.pdf)による2025年度下期認定額を参照。
(※5)1kWhあたりの電気代平均は資源エネルギー庁「太陽光発電について」12,2024(https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/100_01_00.pdf)を参照。
ソーラーカーポート導入時に使える補助金
ソーラーカーポート導入の際に使用できる補助金は自治体によって異なります。
国で実施されている「建物等における太陽光発電の新たな設置手法活用事業」はソーラーカーポート導入時に支援を受けられる制度ですが、FITが使えない、自家消費率50%以上など、事業者向けの条件が課せられています。
例えば東京都の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」を利用すれば、既築住宅なら
| 3.75kW以下 | 15万円/kW(45万円以下) |
| 3.75kW超え | 12万円/kW |
が補助金として交付された実績があります。
※参考:東京都環境局(https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/home/dannetsu-solar/)
都内では各区において併用可能な補助金が用意されていることもあるため、設置前にしっかりと確認することが大切です。
また、補助金には予算が設定されており、交付額が予算に到達すると受付終了してしまいます。早めの申請が大切です。
施工会社によっては使用可能な補助金を調べてくれたり、申請の代行をしてくれるところもあります。
そういった会社をうまく活用して、お得にソーラーカーポートを導入しましょう!
キャッツでは補助金申請も追加の費用無しで代行させていただいております。ご相談は今すぐこちらから。
ソーラーカーポートの価格に関するよくある質問
ソーラーカーポートの価格を知りたいです。
一般的には150~400万円ほどです。
ソーラーカーポートの価格はカーポートの収容台数や材質、パネルの性能、設置環境、施工品質などによって大きく異なり、一概に言うことはできません。施工会社に見積り依頼するのが確実です。
ソーラーカーポートと屋根太陽光パネルどちらが良いですか?
ソーラーカーポートと屋根太陽光パネルのどちらが適しているかは、ご自宅の環境によって異なります。屋根太陽光パネルの方が設置費用は安く済むことが多いですが、屋根に太陽光パネルを設置できない場合でもソーラーカーポートなら設置できるケースなどもあります。
ソーラーカーポートの設置費用は回収できますか?
発電状況によりますが、20年ほどで回収可能です。ソーラーカーポートには売電以外にも防災対策・愛車を守る・資産価値向上などの面で様々なメリットがありますので、それらを加味して導入を判断するのがオススメです。
FITとはなんですか?
国が制定する「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のことです。太陽光発電導入から10年間は、家庭で発電した電気を電力会社が一定の価格で買い取ることを保証します。
2025年下半期からは「初期投資回収スキーム」として二段階で価格が設定されるようになりました。2025年10月1日から2026年9月30日までは最初の4年間は24円、5~10年目は8.3円に設定されています。
7.まとめ
設置費用だけでなく、売電額や補助金など、ソーラーカーポートに関するお金の実際は条件によって様々です。ソーラーカーポートの価格は150万円~400万円ほどですが、
- カーポートの材質
- パネルの搭載方式
- パネルの性能、搭載枚数
- 耐雪仕様
- 設置箇所の整備の必要性
- パワーコンディショナーの種類
- 建築申請や補助金申請代行などの付帯サービス
などによって金額は大きく変わります。
ソーラーカーポートと比較すると、屋根に太陽光パネルを設置する方が設置費用を抑えることはできますが、カーポートとしての役割や、両面発電、防災面など、ソーラーカーポートにしかないメリットもたくさんあります。
単純な初期費用回収には20年ほどかかる計算になりますが、これからの電気代高騰や、愛車や自宅の資産価値を守るといった副次効果を考慮に入れれば、ソーラーカーポートの導入は自信をもってオススメ出来ます!
導入時のシミュレーションや、使える補助金の調査などは、専門知識がないと難しいと感じるかもしれません。
せっかく導入するなら、永く太陽光発電と付き合っていくためにも、しっかりと調査・説明してくれる施工会社を選ぶことが大切です。
導入費用だけでなく、未来への投資も考えて賢い選択をしていきたいですね。